会社が資金を調達する手段

資金調達には大きく2つの方法がある

会社が資金を調達する手段には、大きく、

①株式を発行することで資金を調達する方法

②金融機関や投資家からお金を借り入れることで資金を調達する方法

があります。

 

新たに株式を発行すれば、会社の資本金が増加します(これを増資といいます)。

英語で株式のことをエクイティ(equity)というので、新株発行による資金調達のことをエクイティ・ファイナンスといいます。

→新株発行による資金調達(エクイティ・ファイナンス)について

 

一方、金銭の借入れ、つまり、返済期日までに元本を返済し、さらに借入れ日から元本を完済するまでの間、利息を支払う契約(これを金銭消費貸借契約といいます)によって資金を調達することを、デット・ファイナンスといいます。

→デット・ファイナンスについて

デット(debt)とは、英語で負債の意味で、いずれ返さなければならないお金、つまり借金のことです。

 

新株を発行しても原則、出資金は返さなくて良い

株式の発行による資金調達のメリットは、調達した資金を株主に返さなくても良いという点です。

銀行からお金を借り入れた場合、返済期日までに銀行に元本を返済しなければなりませんが、株式の場合には、原則として株主に出資金を返す必要はないのです。

そのため、株式の発行によって調達した資本のことを自己資本といい、銀行などからの借入れによって調達した負債のことは他人資本と呼ばれます。

お金を返さなくても良い代わりに、株主は、株主総会に出席して議決権を行使することで、会社経営に口を出すことができます。

一方、銀行や社債権者などは、貸したお金が返ってくればそれで良いわけで、会社の経営に口を出すことはできません。

 

また、会社は、事業を営んで稼いだ利益の蓄積によって生じた余剰資金がない限り、株主に対して、配当金を支払う必要がありません(というよりも、会社に余剰資金がないのに株主に配当することは、違法配当として禁止されています)。

→剰余金の分配について

 

この点、元本を完済するまでの間、時間の経過によって、あらかじめ約定した利率で計算した利息を支払わなければならない銀行などからの借入れとは異なります。

 

最近では、投資家の多様なニーズに応えるため、会社の資金調達の手段もますます多様化しています。

そのため、新株予約権付社債のように、エクイティとデットの両方の性質を兼ね備えた投資商品が、次々と生み出されているのです。

 

新株予約権とは

 

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